(16)文明を支える人間の心
5次元について補足すると、クラインが作った5次元の統一場理論は、抽象的だが面白い。
抽象的な5次元空間で粒子を回転させると、粒子が何回転するかで電子になったり、陽子になったりするということが公式で出て来る。同じものなのに、それが何回転するかで、あるものは電子になり、あるものは陽子になる。ものは違うように見えるけど、単なる周波数、回転数の違いだということである。
この考えは人間関係にも使える。自分より成功しているとか失敗しているということではなく、たまたま成功のステージを自分の代わりに体現してくれている。たまたま失敗のステージを自分の代わりに体現してくれているわけだから、万物が自分の師となる。そういう発想に辿り着くと、私たちのスケールが広がっていく。この地球文明は、今は電気中心だが、やがては磁気文明に移ると思う。そして、人類は時間と空間を克服して、他の天体に沢山の生命があることを発見していくと思う。その時に人類がまず克服するのは重力だが、重力の克服の前に、私たちの心の中にある同じことを何年も何年もやり続けて、1つの癖から抜け出せないという、重力にも似た慣性を克服していくことが必要で、その後に重力を克服した高度文明が展開されると思う。(五島氏)
「バガヴァッド・ギーター」には宇宙の3つの属性が書いてある。
①同じ事を繰り返す暗性(タマス) ②律動、リズムである動性(ラジャス) ③明るい光のような明性(サットヴァ)
暗いものが光に向かっていくためには必ずリズムが必要であり、これは習慣となる。例えば、今日1日どれだけ肉体が疲れていても瞑想だけはやって寝る人、今日1日だけはさぼっていいだろうと思う人、今日1日だけやれば1日長ずることができると思いちょっと無理する人、この3者では雲泥の差ができると思われる。
小さなよき習慣を積み重ねていくことによって、同じこと繰り返していく習性に打ち勝った時、私たちは初めて重力を克服し、宇宙空間を自由に探訪する宇宙文明が開かれていくだろう。
時間を超越した機械もやがて造られる。その前に過去への執着を捨て、未来への安易な期待を捨てるという精神面の悟りが必要である。
私たちはテクノロジーに走るのではなく、テクノロジーを手に入れる前に、心の悟りを開く必要がある。そのテクノロジーを得るのにふさわしい心の持ち主になっているかどうかを自問自答しなければ文明は崩壊する。いつの時代にも、文明が崩壊するのは文明が先行して心が置き去りになっているからである。物この文明はこれ以上滅ぼしてはいけない。文明の崩壊をどこかで止めなければならない。心の悟りを得ながら次のステージに行けるように祈っている。(五島氏)
(まとめ)
①3次元→知識・情報 4次元→経験 5次元→エネルギー・信念・信じる力 6次元→方向性 7次元→育成 8次元→包容力 9次元→創造力(ただし、五島氏の著書「神の望み」では7次元と8次元が逆になっている。)
②この世の成功者は縦・横・奥行きを意識している。
③日本は3次元空間の捉え方が素晴らしい国である。
④日本人の美意識は永遠の未完成である。
⑤日本は場、雰囲気を大切にする民族である。
⑥過去を持たない聖者はいない、未来を持たない悪人はいない。
⑦常に未来に目を向けなければいけない。
⑧大事なことは幸福な未来に心を合わせるかどうかである。
⑨引き寄せと願望実現、相反する2つのものが人間の幸福を作る。
⑩輪廻転生は物事をいろいろな角度から見るためであり、影からも学ぶことができる。
⑪高次元の発想から抗癌剤を考える。
⑫ローレンツ変換は日常でも使える座標変換である。
⑬日本社会に必要なことは言挙げすることである。
⑭自然は嘘をつかないから物理学に学ぶ。
⑮NK(ナチュラルキラー)細胞を育てるのは毎日の小さな習慣である。
⑯生命は医者の想像をはるかに越えている。
⑰善悪を超え、全てを味方につける。
⑱包容は日本人の優れた能力である。
⑲物は周波数、回転数の違いである。
⑳万物が師となれば人としてのスケールが広がる。
㉑地球の文明は電気文明から磁気文明へ移行する。
㉒慣性に打ち勝った時に、重力を克服して宇宙文明が開かれる。
㉓テクノロジーを手に入れる前に心の悟りを開くことが必要である。
㉔人間の存在意義は天と地のバランスを取ることである。