(30)ユダヤ狂信派がトランプを裏切らせた!
さらに問題だったのが娘婿のジャレッド・クシュナーである。敬虔なユダヤ教徒であるクシュナーは世紀末預言を実現させるプロジェクトに深く関わっていた。証拠もすでに出てきている。いわば彼はユダヤ狂信派であった。
おそらくは、トランプが大統領になる可能性を考えてクシュナーを取り込んだというよりも、アメリカでも有名人であり、資産家でもあるトランプの一族として仲間に引き入れたのであろう。
クシュナー自身、典型的な「陰謀論脳」の持ち主のようで、自分が特別である証明として特別なことをやりたがる。自分が選ばれた人間と思い込んでいるのだから取り込むのは簡単であっただろう。
では、どんなプロジェクトに加担していたかと言えば、クシュナーは2006年にマンハッタン5番街666番地の高層ビルを買収し、そのビルの中で全人類の体内に埋め込む半導体(RFID「無線電波通信」チップ)の開発に取り組んでいたという。その計画では、まず半導体(RFIDチップ)の埋め込みを全人類に義務化し、現金の代わりにバーチャル・マネーを導入する。そして、日常の買い物を含む全ての人々の取引を管理するつもりだったという。
この計画は、そもそも「獣の刻印」について記された聖書の「ヨハネの黙示録」の聖句を実現するためのプロジェクトである。その部分、「ヨハネの黙示録」第13章には以下のように記されている。
「また、小さな者にも大きな者にも、富める者にも貧しい者にも、自由な身分の者にも奴隷にも、すべての者にその右手か額に刻印を押させた。そこで、この刻印のある者でなければ、物を買うことも、売ることもできないようになった。この刻印とはあの獣の名、あるいはその名の数字である」
「ここに知恵が必要である。賢い人は、獣の数字にどのような意味があるかを考えるがよい。数字は人間を指している。そして、数字は六百六十六である。」
日本に導入されたマイナンバーも最終的にはそのプロジェクトに利用される予定だったという。「事実は小説より奇なり」というが、まさにその通りである。こんな荒唐無稽なことを信じきり、それを成すのが神の御心として疑わない。なぜなら自分は「神に選ばれた使徒」という精神構造なのだろう。
事実、ベンジャミン氏は、この狂った計画を実現させようとしているハザールマフィアの幹部たちと何度も話をしてきた。しかし、その誰もが「神の計画には逆らえない」と言い放ち、自分たちの思想に心酔しきっていたという。
ともあれ、現状でアメリカ正規軍が世界全面核戦争にエスカレートするような戦いに参加することの無いように、計画自体は阻止されている。だが、クシュナーという弱点が露呈したことで、トランプの立ち位置が微妙になった。クシュナーの存在を奇貸にクリミナル・ディープ・ステイトはトランプを取り組むべき暗躍した結果、実質、トランプはクリミナル・ディープ・ステイト側に立つケースが目立っている。
トランプ自身、もともとクリミナル・ディープ・ステイトと戦う意志は持っていなかった。戦おうとしてきたのは愛国派軍部連合体であって、トランプにあるのは公約通り「アメリカ・ファースト」だけである。破綻したアメリカを経営者として立て直すことであって、大統領としてアメリカを正常化することではなかった。クリミナル・ディープ・ステイトが金を出す、いや、借金をチャラにするとでも言えば、大喜びするのがトランプである。クリミナル・ディープ・ステイト側も、そんなトランプの習性を理解し、巧妙にトランプを攻撃し、追い詰めながら手なずけている。トランプを大統領に担ぎ上げ、政権を後押ししてきた愛国派軍部連動体は、もはや神輿としても見限っている。
悩ましいのはここでトランプ排除に動く、つまりクーデターで軍事政権を立てることも、現実的には難しい点であろう。さらに現状を一層混乱、カオス化させているのが、新時代に向けた主導権争いである。この主導権争いが革命をさらに複雑怪奇に見せる事態を生み出している。