(37)ヘレンケラーも色を見ていた!
「カラーセラピー(色彩療法)」とは、光エネルギーを使って病気を治すというアプローチである。つまり、副作用無し、治療時の刺激なし、多様な疾患に適応可能、瞬間的に痛みを取る、誰でも安心して受けられるというのが「色彩療法」である。
音が波動なら光も波動であり、音響療法は音の周波数に共鳴させて生命波動の乱れを正すが、色彩療法は、光の周波数に共鳴させて生命波動の乱れを正している。
色とは一体何でしょうか? よく可視光線と言うが、これは目に見える光という意味である。光も電磁波の一種であり、その波長の内、人間の視覚神経で認識できる波長の光を色という。その波長を分析していくと、ちょうど虹色になる。
私たちが日ごろ目にする色は、太陽の光が物質に当たった時の反射光である。それが目に入り、目の網膜内で光を感知する「光受容体」たんぱく質に作用する。それらはオプシン、ロブプシンなどと呼ばれ、その反応が脳内の神経系統を通り、脳の視覚野に到達し、様々な色を認識する。これを応用したのがビデオカメラである。人間の眼とビデオカメラは原理的に同じなのである。
「色で病気を治す? 初めて聞いた」とビックリする人もいるだろう。しかし、色と健康には関係がある。特に色は心理に影響を与える。赤い色は情熱を感じさせる。トランプ大統領は赤いネクタイでよく登場している。赤は戦闘精神を鼓舞する色である。逆に冷静な交渉が必要な場では青色のネクタイを締めている。これは精神を鎮める色だからである。
赤は精力を高める色であり、SEXを強める色でもある。闘牛場では闘牛士が真っ赤な旗を振って牛を挑発する。牛は興奮し突進してくる。まさに赤は興奮の攻撃の色なのである。共産党の赤旗も、その闘争心をあらわにしている。黄色や橙など暖色系は、目にすると温かい気持ちになる。ピンクは食欲をそそる色である。だからレストランではピンクを基調にして売り上げを増している。東洋の風水は、これら色と心理・健康・運勢を深く学び応用している。
「細胞から生体光子(バイオフォトン)が発生しています。これは1923年に、ロシアの生物学者A・ダルビッチが発見し、その後、1974年にF・アルバート・ポップが光電子増倍管(高感度光検出機器)を用いて、DNAからバイオフォトンが発生していることを確認しました。このバイオフォトンは、言い換えると光となります。このバイオフォトンの波長が色彩治療の重要なキーワードとなるのです」(「色彩治療」要約)
つまり、あらゆる生命体は、光を発している。誰でも光(バイオフォトン)を放射している。これがオーラの正体である。羊水に浮かぶ胎児は、荘厳な光(胎光)を発することが知られている。生命が光を発する。それは驚くことではない。蛍の発光や、深海生物などはイルミネーションのように多彩な発光現象で暗闇を彩っている。
あらゆる細胞は発光している。その光の波長(周波数)は、器官や臓器が異常になると乱れるはずである。これを感知して光(色)刺激で脳に伝え、治癒物質を分泌放出させる。これが「カラーセラピー」の基本原理である。
「カラーセラピー」を探求、実践している組織がある。「国債色彩診断治療研究会」である。しかし、その存在は全く知られていない。マスメデイアが、完全黙殺してきたからである。しかし、波動医学の勃興は「カラーセラピー」を再興させるはずである。音の療法と共に光の療法も復興するだろう。
目の網膜細胞以外の細胞も光や色に反応することがわかってきた。皮膚も目と同じように光を感知している。つまり、皮膚も色を識別していたのである。調べてみると、皮膚にも目の網膜にある光受容体たんぱく質(オプシン、ロブプシンなど)が発見され、すでに300種類以上も見つかっている。つまり、皮膚には眼と同じ機能が備わっていたのである。
ヘレンケラー女史は三重苦で知られる偉人である。「見えない」「聞こえない」「話せない」・・・その苦難を克服した女史は自伝にこう記している。
「私は、太陽が葉から葉へ、照り返す光を見ることができました。-こうして見えないものの実証をとらえることができるようになりました」(「ヘレンケラー、私の生涯」より)
視覚、聴覚などが奪われているはずなのに、これはいったいどういうことだろうか?
「私は同じ赤でも、スカーレットとクリムゾンの違いが判ります。私は色の濃淡があることも、濃淡がどういう物かもわかります。匂いや味にも濃淡があるからです。・・・連想の力が私に「白」の高尚な混ざり気の無いイメージとか、「緑」の生命力とか、「赤」から愛や恥じらいを連想させます。つまり、私の中に色が無いということは考えられません」(「ヘレンケラー、私の生涯」より)
まさに彼女は、皮膚によってさまざまな色を見ていたのである。