(65)歴史的現代~近未来→世界(その2)
ノストラダムスはユダヤ系フランス人で、16世紀に南仏で生まれ、有名な1999年の預言を残している。
「1999年第七番目の月 驚愕の大王 天から地に落とされし アンゴルモアの大王を蘇らさんと その前後にマルスは平和を盾に支配に乗り出す」(諸世紀 第10章72)
この四行詩は、日本でも五島勉氏の「ノストラダムスの大予言」で一躍知られるようになる。しかし、失礼だが五島氏にカッバーラの知識があったとは思えない。欧米では当たり前だが、ノストラダムスの予言詩は「聖書」と対応している。すると、第7番目の月は大陰暦なので、現代の8月にかかることになる。そこで気になるのはグランドクロスの日となる。
8月をホロスコープで確かめると、1999年8月11日に、太陽系惑星が地球を中心に十字に並ぶグランドクロスを形成していたことが判明する。それもメルカバーが暗示する座標に揃うのである。
太陽、水星、金星が獅子座に、火星、冥王星が蠍座(鷲座)に、天王星、海王星が水瓶座に、木星、土星が牡牛座に、そっくりそのまま天の四隅に配置されるのである。この日、地球は巨大な十字架に掛けらた姿になっていたのである。すると、1999年8月11日にメルカバーが降りたことになる。天の四方に殺戮の天使が配置され、四天王は地球を八つ裂きにするため舞い降りていたのである。
そうなると、ノストラダムスが預言する「その前後にマルスは平和を盾に支配に乗り出す」の解釈は、1999年の前である1998年から虐殺が開始されることになる。それは新しい形の戦争であり、最終的にハルマゲドンに突入する入り口となる。1998年に人類最終戦争を起こす軍神が、平和を盾に世界支配に乗り出す意味ともなる。現在、「軍神」とは軍事的超大国のアメリカを指す。そのアメリカが世界を民主化とグローバル化で制覇しようとし、平和を盾にする「対テロ戦争」を始めたのが1998年8月21日だった。
その日、アメリカは宣戦布告無く、アフガニスタンとスーダンに向けて巡航ミサイルトマホークを100発近く発射したのである。この前代未聞の行為は、国連の安保理事会でも非難を浴びたが、アメリカは黙殺し、ハミルトン下院議員はこういうコメントを出した。
「我々はテロとの戦争という、新たな道への領域に足を踏み入れた」
また、テロ専門家の一人は、アメリカの新しい世界戦争をこう分析した。
「国家を後ろ盾にしてきたテロ組織は、いまや国境を越えてミニ・コングロマリト化しているため、たとえその本拠地を攻撃しても、その攻撃地点にある国家への攻撃には該当しない」
この攻撃はニューヨークを襲った2001年の同時多発テ9・11」の前であり、アメリカが1999年の前年に、平和の美名を盾に対テロ戦争を始めたことになる。その後、9・11テロが勃発し、アメリカが暴走した「イラク戦争」はますます泥沼化し、手が付けられなくなっている。
黙示録が預言する人類最終戦争への予兆は、1990年8月にメルカバーが舞い降りたことですでに成就した。そのアメリカを真っ先に指示したのが小泉純一郎率いる自民党であり、イラクへの自衛隊派遣に手を貸したのが日蓮の原理主義を標榜する公明党だった。
聖徳太子の「未来記」を読み解く限り、間違いなく世界は、加速度を上げながらハルマゲドンに向かって突き進んでいくと思われる。
(歴史的現代~近未来→世界(その3))
「未来記」で最も異様な預言は「牛馬如人言語 魚膾生羽飛虚空 巌石現眼口 夜半見日輪 北方出月輪」である。
その意味は、牛馬がしゃべりだし、魚が天空を飛び 岩に目と口があり、夜に陽が昇り、月が北から出て来るである。
その謎解きは、陰陽五行説から、天地の四隅の東西南北に囲まれた状態と解釈したが、さらに4人の殺戮の天使である四天王の降臨で、メルカバーの降下でもあり、グランドクロスともつながると判明した。しかし、聖徳太子はイザヤと同様両義預言の名手だったはずである。これには他にも意味がある。象徴以外に意味があるとすれば、後に残るのは現実しかない。そこで気になるのがイザヤの次の預言である。
「地は裂け、甚だしく裂け 地は砕け、甚だしく砕け 地は揺れ、甚だしく揺れる。地は、酔いどれのようによろめき 見張り小屋のようにゆらゆらと動かされる。地の罪は、地の上に重く 倒れて、二度と起き上がることはない」(旧約聖書「イザヤ書」第24章19~20節)
これは世界の終末に起きる未曽有の天変地異のことで、大地は引き裂け世界中が酔いどれのようによろめき、やがてひっくり返るとある。これは地球が傾き、やがて南北が入れ替わることを言う。これは自転軸が移動する「地軸移動(ポールシフト)」か、自転軸はそのままで球体だけが転がる「極移動(ポールワンダリング)」を意味すると思われる。この手の天変地異が発生したら、地上は凄まじい有様となる。もし、日本列島が今の両極付近を通過すると、一瞬に摂氏マイナス60~80度の超極低温が我々の肺を襲うだろう。すると最初の一呼吸で胚内部の水分が氷結し、肺胞に付着して窒息死してしまうのである。人々は全員ショック状態に陥り、ほとんどが即死する。これが夏場に起きれば、日本で生き残る者はほとんどいなくなる。その難を建物内で逃れた人がいても、世界規模の大地震が人々を襲う。大地震と共に発生する高さ数百メートルを超える津波も発生し、世界中の陸地を一斉に襲い始める。都会は海岸沿いに多くあるため、その直撃は免れない。火山も一斉に大噴火し、水蒸気爆発で島や陸地が吹っ飛び、摂氏数百度を超える火砕流が裾野を巻き込んで無数の人々を蒸し焼きにする。
最悪の場合、炉心部が熱沈下し核爆発と同じメルト・ダウンによる爆発が起こる。その爆発力は原爆規模であり、周囲の町や都市は吹き飛び、巻き散らかされた膨大な放射性物資はチェルノブイリ事故をはるかに上回る致死量の死の灰をまき散らす。それが風に乗ってかろうじて生き残った人々を襲うのである。