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「闇の支配者最後の日々」の要約(25)

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(25)ィリスト教とイスラム教の融合プロジェクトー「一神教4・0」

 2016年4月現在、世界情勢は混乱を深めている。世界の富を99%独占してきた「闇の支配者」の支配体制に終止符を打つ戦いが始まったからである。そして「闇の支配者」を正常化し、彼らが独占している富を公平に再分配する。その新しい枠組みを作る動きが加速した結果でもある。分裂の後は、必ず再編、融和へ治向かう。その動きはすでに始まっている。

 これまで対立していた勢力を融和させる実験の舞台が現在のヨーロッパである。つまり、イスラエル難民をヨーロッパに流れさせ、キリスト教とイスラム教を融合させて、新しい世界宗教を作るプロジェクトがある。

 ベンジャミン氏が取材したイタリアのフリーメイソンP2ロッジは昔から多大な影響力を持ちバチカンをコントロールしてきた組織だが、彼等は「一神教は自分たちが作った宗教」と語っているという。その目的は宗教を使った「効率的な支配」だという。ヨーロッパと言う定住社会で他民族を管理する目的でキリスト教を作ったという。そして、移動する遊牧社会に向けてキリスト教をカスタマイズしたのが「イスラム教」であったという。彼らは「マホメットは自分たちが教育した」と断言している。

 遊牧社会に向けの宗教という視点でイスラム教を見ると、非常に良くできていることが分かる。イスラム教徒は「コーラン」をアラビア語で詠唱する。信者として重要な行為なので、たいていのイスラム教徒はアラビア語の読み書きができる。イスラム圏ではアラビア語が共通語として機能するのだ。

 また、第2のコーラン「ハディース」でイスラム法を覚えるので、イスラム教徒は、どこのイスラム圏に移動してもすぐに馴染むのである。何より、イスラム教は「弱者救済」を教義の根幹に置いている。アラビア語でコーランを唱えることが出来れば、難民になっても同じイスラム圏なら他国籍でも最低限度の生活を保証してもらえる。イスラム教と言うのは、イスラム圏共通の「社会福祉」のようなものである。

 イスラム圏ならば、アラビア語が通じる。移動する遊牧民にとってこれほど便利なツールは無い。P2ロッジが言うように遊牧向けの宗教と言うのも納得がいく。

 しかし、イスラム教には弱点がある。お酒である。実際、ロシアやカナダ、アルゼンチン、南アフリカなどの寒冷地ではイスラム教徒はほとんどいない。寒冷地では冬場,体を温めるためにも度数の強い酒は不可欠である。だが、イスラム教徒は酒が禁止ため、それで信者が増えないのである。イスラム教圏が亜熱帯や乾燥地帯に多いのは、アルコールの問題があるからである。

 グローバルな共通ルール作りに向いているキリスト教、移動する人々の管理に特化したイスラム教、それぞれのメリットを併せ持った新しい宗教を作れば、統一した世界政府ができる時代に非常に優れた世界宗教になる。統一政府となれば、世界中の人々が「デジタル・ノマド(新時代の遊牧民)」になる。その意味でイスラム教の要素をキリスト教に加えることが出来れば、「世界宗教」へと発展しよう。一神教を作ってきたというP2ロッジは、「「一神教4・0」によって、新時代の中でも大きな影響力を保持しようと考えている。

 そこでイスラム難民である。キリスト教圏のヨーロッパに大量のイスラム難民が押し寄せれば、社会に大きな軋轢が起きる。その軋轢が大きければ大きいほど両者はなんとか折り合おうと「共通のルール」を生み出す。そうして自然に生じた共通ルールをベースに「一神教4・0」を作ろうと考えているのである。

 事実、ヨーロッパに向かうシリア難民のうち8割はシリア人ではない。何者かが、1日あたり30ユーロで集めたイスラム教徒であって、彼らにシリア国籍のパスポートを持たせて「難民」に偽装し、大量のイスラム教徒をヨーロッパに送り込んでいるのである。

 こうした強引な手法をしてまでP2ロッジが「一神教4・0」のプロジェクトを推進しているのは、近い将来、誕生するであろう世界統一政府を見据えているからである。新時代に向けた主導権を握るために積極的に世界統一政府樹立に動いているのである。


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