(69)「第一の災い」から「第七の災い」の災いとは何か?
(第1の災い)
「第一の天使が出て行って、その鉢の中身を地上に注ぐと、獣の刻印を押されている人間たち、また、獣の像を礼拝する者たちに悪性の腫れものができた。」(新約聖書「ヨハネの黙示録」第16章2節)
「獣の刻印」とは666のことである。この頃には、コンピュータによる管理社会になっているから、人も認証数字で識別される。
これはあくまでも推測だが、認証システムのスーパーコンピュータに666と関係する数字があるか、人類認証プロジェクト名にその数字が付いているかもしれない。あるいは露骨に認証数字として666を使ってくるかである。
もし、自分の認証数字に666と打たれていれば、誰でも警戒する。ところが、アメリカ政府は666を認証数字で使った前歴がある。それも何度も使用を停止させても、しつこく使ってくるのだ。
1977年、「IRS(アメリカ財務省内国税収入局)」は、社会保障制度の申込用紙に、認証数字として666を打っていた。その数字の後に、各人に該当する数字を打ち込んでいたのだ。それがバレて大騒ぎになったため、一度は引き下げたものの、1980年には666を復活させている。
アメリカ政府は銃器、アルコール、タバコにも666を使用し管理している。すでに666はアメリカ政府の根幹に居座り、深く根を下ろしているのである。そこから世界政府の総統が登場すれば、世界を監視する認証システムは、アメリカ方式の666で統一されることになるだろう。
それを裏で支えるのが、個人情報とプライバシーを監視する「NSA(国家安全保障局)」である。アメリカ主導の世界政府樹立という目論見の最前線にいるこの巨大組織は、世界規模の盗聴システム「エシュロン」を駆使しながら、電話、FAX、携帯電話、無線、メール、衛星電話などをすべて盗み見ている。
世界政府樹立後の世界は、地球規模の気象異変や核兵器による放射能汚染によって、かってない大飢饉に見舞われる。そのような中、世界政府は世界総統に従う誓約を立てるよう強制してくる。認証コードは誓いの証しであり、それがなければ世界の一員としては認められず、食糧さえ得られないようになるのだ。
しかし、それには注意した方がいい。「獣の刻印」を額か右腕に受けた人は、受け入れた経過はどうであれ、神よりも獣を選んだということで、サタンの庇護の立場に我が身を置くことになる。この世の考え方、人の哲学、人の宗教、営利主義、進化論擁護主義と様々で、世界総統は嫌いだが、会社勤めを続けるために世界政府に従うという人々も、結果として666の仲間となる。黙示録によると、こうした人々までもが第1の災いを受けるのである。
その時代、世界jは大きく二分され、中間が存在しない。総統を指導者とする大教会か、原始キリスト教会を選ぶかの二極選択の時代に突入しているのである。
今は信じられなくても、必ずそうなる。そして、獣を支持し崇拝した人々は、第1の災いの際、得体のしれない腫れものが体中に広がり、凄まじい苦痛と苦悶でのたうち回ることになる。その腫れものは皮膚だけにとどまらず、黙示録に「悪性」とあるから、必ず重症化する。これが悪性ウイルスによる病状なら、どんなワクチンも功を奏さない。実際、世界中が全く新しいウイルスに汚染される可能性は高く、医学は手も足も出せない状況に追い込まれるだろう。
これと同じ出来事は、モーセの頃にも起きていた。
「見よ、主の手が甚だ恐ろしい疫病を野にいるあなたの家畜、馬、ロバ、ラクダ、牛、ヒツジに臨ませる。しかし主は、イスラエルの家畜とエジプトの家畜とを区別される。イスラエルの人々の家畜は一頭たりとも死ぬことはない。…(中略)・・・すると、膿の出る腫れものが人と家畜に生じた。魔術師もこの腫れもののためにモーセの前に立つことができなかった。腫物は魔術師のみならず、エジプト人全てに生じた。」(旧約聖書「出エジプト記」第9章3~11節)
モーセの時代、天空に燃え盛る巨大な星があった。木星から誕生したばかりの金星である。その古代エジプトと同じ現象が近未来でも起きることは、灼熱の巨大天体が新たに地球へ接近してくることを意味する。
(第2の災い)
「第二の天使が、その鉢の中身を海にそそぐと、海は死人の血のようになって、その中の生き物はすべて死んでしまった。」(新約聖書「ヨハネの黙示録」第16章3節)
血の海はモーセの奇跡の再来である。天空の灼熱天体から、酸化鉄のような赤い塵が地球規模で降り注がれ、その直後、世界中の海は真っ赤に染まり、多くの魚介類が死滅する。毒素が強いのか、酸素を奪うのかは不明だが、大規模野な海洋汚染を引き起こすことだけは間違いない。海面には無数の魚が浮かび、海岸には魚の死骸が山のようになって打ち上げられるだろう。その腐敗臭は増すばかりで、すぐに消え去ることはない。
(第3の災い)
被害は海洋だけにとどまらず、河という川も赤い塵が降り積もる。それによって、飲料水の水源がすべて汚染され、河で生息する無数の魚や昆虫、両生類が死滅する。当然、大地も無事ではすまない。地上は血の色に染まり、火星や金星の表面のように殺伐たる光景が展開するだろう。微細な塵は生物の呼吸器系に甚大な被害を与え、火とも無事では済まない。穀物は枯れ果てて、家畜も死んでいく。
「第三の天使が、その鉢の中身を川と水の源に注ぐと水は血になった。」(新約聖書「ヨハネの黙示録」第16章4節)
(第4の災い)
第4の災いは世界を焼き尽くす火炎である。灼熱天体と地球との間に、無数の稲妻が走り、高熱プラズマの舌が大地を掃くように焼いていくのである。それだけではない。今度は太陽表面の活動が一気に活性化して、無数のフォトンを地球に照射する。大地が乾燥して、一気に高熱化するだろう。人々は水も飲めず、凄まじい熱に打たれて次々と死んでいく。世界はもうもうと立ち上がる煙に覆われ、太陽からの光もほとんど届かなくなる。
「第四の天使が、その鉢の中身を太陽に注ぐと、太陽は人間を焼くことを許された。人間は激しい熱で焼かれ、この災いを支配する権威を持つ神の名を冒涜した。そして、悔い改めて神の栄光を称えることをしなかった。」(新約聖書「ヨハネの黙示録」第16章8~9節)
(第5の災い)
それでも悪に染まり、世界総統と法皇に従った人々は、容易に悔い改めることをしない。むしろ神を呪いながら死んでいく。それはラメセス2世と同じで、神が奇跡を起こすほどますます心をかたくなにして、自分だけならまだしも、周囲の人々を巻き込んで一緒に滅ぼしていく。巻き込まれるのは家族であり、友人であり、知り合いであり、何らかの形で関わる無数の人々である。彼らはもはや救いようがない。死ぬ間際まで神を呪い続ける人生は、悪霊と同じで、自分からサタンと結び固めて一生を完結する。そういう中、さらなる災いが人類を襲う。第5の天使が持つ鉢が地上に注がれるのだ。
「第五の天使が、その鉢の中身を獣の王座に注ぐと、獣が支配する国は闇に覆われた。人々は苦しみ悶えて自分の舌を噛み、苦痛と腫物のゆえに天の神を冒涜し、その行いを悔い改めようとはしなかった。」(新約聖書「ヨハネの黙示録」第16章10~11節)
(第6の災い)
世界が暗黒に覆われるというのは、噴煙と地が焼かれる煙のせいではなく、完全な暗闇が世界を襲うのである。その闇は暗黒プラズマによる可能性が高い。人々は恐怖のあまり、苦痛で麻痺する体を持て余し、自ら死を選ぶ。これもまた永遠の死を招く悪行である。永遠の死とは霊の死であり、救いのない世界に霊が堕ちることを意味する。
「第六の天使が、その鉢の中身を大きな川、ユーフラテスに注ぐと、川の水が枯れて、火の出る方角から来る王たちの道ができた。」(新約聖書「ヨハネの黙示録」第16章12節)
ユーフラテス川から見た「日の出る方角」は、東のユーラシア大陸を指している。イランやイラクも東になるが、この記述はもっと遠方になる国を示している。中国である。この国は西暦2020年には労働人口が9・4億人に達して雇用が大きな問題となり、高齢者人口も2030年代では14億6000万人にまで膨れ上がると予測されている。食糧も足りなければ、石油も足りない。あるのは膨大な人口と無尽蔵の武器である。国家間で食料と石油の争奪戦が繰り広げられる中、億単位の軍隊を動かせるこの国が、傍観者でいるわけがない。それ以外にロシアがいる。ロシアも必ず動き始めるだろう。日本も「日の出る方角」にある極東の国である。だが、アメリカと共同歩調を組んでいる可能性もある。
(第7の災い)
「第七の天使が、その鉢の中身を空中に注ぐと、神殿の玉座から大声が聞こえた。「ことは成就した」と言った。そして、稲妻、様々な音、雷が起こり、また、大きな地震が起きた。それは人間が地上に現れて以来、未だかってなかったほどの大地震である。あの大きな都が三つに引き裂かれ、諸国の民の方々の町が倒れた。」(新約聖書「ヨハネの黙示録」第16章17~19節)
この時、世界は人類が未だ経験したこともない大地震に襲われる。「諸国の民の方々の町が倒れた」というのだから、世界中の都市に林立する超高層ビル群までもが倒れていくのである。最新鋭の免震装置や耐震装置も、想定値をはるかに超える揺れに意味をなさない。道路も全て寸断され、ダムも巨大な陸橋も完膚なきまでに崩壊し、地上のどこにも人類の築いた文明の痕跡は見つからない。
「七つの鉢」と、その前の解き明かした「七つのラッパ」は同じことを言っている。つまり、同じ現象を別の角度から見た記述が、鉢とラッパなのである。