(20)ハザールマフィアの「最後のあがき」としての「イスラム国」
中近東では2016年現在、アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、トルコ、エジプト、シリア、イラン、イラク、サウジアラビア、レバノン、イエメンなどが入れ乱れて戦っている。ところが、原油価格は、下がり続け、1バーレル100ドルだった価格はつるべ落としのごとく、30ドルになった。
中近東が不安定になると即座に原油価格は上昇したのが今までの常識だった。それが可能なのは、「闇の支配者」が原油だけでなく、原子力も握っていたからである。わざと、中東で戦争を起こし、原油価格を上昇させると、今度は原子力発電システムを各国に販売してきた。原発の採算ラインは1バーレル50ドルが目安である。原油と原発を支配下に置きコントロールするのが「闇の支配者」のエネルギービジネスだった。
ところが原油のライバルはLPGとなった。ロシアは、ガス田開発が加速し、プーチン大統領になった時、全てを国有化し、「闇の支配者」の勢力を追い出した。これに中国が追従した。造船業で躍進していた中国は、安価なLPG輸送船を大量生産、世界各国にインフラ投資をしてLPGが接岸できる港湾の設備やガス管のインフラを展開した。その結果、LPGの需要が途上国で上昇し、原油のライバルとなっていく。その結果、原油価格はLPGの価格に影響されるようになった。
ここでウクライナ動乱である。プーチンは慌てることなく、ルーブル暴落を逆手にとってLPGの投げ売りを始める。LPGが下がれば、各国とも割高な原油を止めて、LPGの使用量を増やすことになる。実際、3・11で原発の稼働を止めた日本の代替エネルギーはLPGなのである。プーチンは原油を10ドルまで下げようとしている。それが可能なのは、ガスプロムの株式を政府が5割保有する国営企業だからである。ちなみにガスプロムの大株主にはロスチャイルドも名を連ねている。ロスチャイルドは原油、LPGの両方に保険をかけているわけで抜け目がない。
新たな冷戦を仕掛けようとウクライナ動乱を仕掛けた結果、プーチンの反撃を受けて、レバレッジをかけていたため、今や、スッカラカンになっている。2016年2月、アメリカに続き、日本までマイナス金利に突入したのは、資金が枯渇したからである。
国際ハザールマフィアの闇のビジネスは「ドラック」「ファンド」「エネルギー」である。ドラッグの場合、アフガニスタンのヘロイン基地はペンタゴンによって、中南米のコカインルートはバチカン率いるフランシスコ法王によって、北朝鮮の覚醒剤ルートも山口組分裂などによって、無効化されつつある。実は、北朝鮮の金正恩とペンタゴンは和解したと言われる。金正恩の目的は金王朝の体制維持である。ペンタゴンが受け入れたことで国際ハザールマフィアと手を切り、ペンタゴンを「ケツモチ」にしたようである。
ドラッグから上がる資金を元手に犯罪集団を組織、傭兵を育成する。そうして原油価格をコントロール、ファンドで荒稼ぎするという詐欺も、プーチンと習近平の反撃で潰された。
イスラム国を名乗ってイラクからシリアへと勢力を伸ばしたのは、資金源を絶たれたからである。表に出ざるを得なかったのは、資金が枯渇したからである。事実、イスラム国はイラクの石油をトルコに売却、イスラエルから武器を調達するようになっていた。どうしてイスラム国の兵士は顔を覆面で隠すのか? 正義を主張するなら顔を出して戦っても問題はない。それをしないのはできないからである。彼らはイスラム教徒ではなく、その多くはドラッグ基地で人身売買や殺人などの犯罪を繰り返すことで残忍な殺人マシーンに仕立てられた連中だからである。ナチス得意の洗脳で自爆テロも辞さない「生きた爆弾」にされた狂信者なのである。
イスラム国が表舞台に出てきた時点で、国際ハザールマフィアは負けたのである。実際、シリアではイスラム国排除でアメリカ軍、ロシア軍、イラン軍、さらには中国までが協力し合っている。
国際ハザールマフィアが最後の手段として仕掛けたのがベルギーの連続爆破テロだった。9・11以後、パパブッシュのナチス勢力がアメリカを乗っ取った手法を使って、欧州各国の権力中枢に巣食うハザールマフィアがヨーロッパを乗っ取ろうと狙っている。イスラム国の兵士は、大半が欧米出身者であり、普通に入国してあとは現地で「シリアの難民パスポート」をもらうだけでいい。ベルギーなどのヨーロッパ主要国には、パパブッシュの息のかかった者達(PMC)がいる。イラク戦争後のことで言えば、イラクの治安を自分たちで悪化させて、それを理由に石油施設にPMCを派遣する。そうしてアメリカで訓練した傭兵を現地に送り込み、逆に現地でスカウトした犯罪者もアメリカに入国させることもしている。いずれにせよ、国際ハザールマフィアが仕掛ける情報戦に騙されず、冷静な判断が必要である。残念ながら、国際ハザールマフィアの延命装置になっているのが日本なのである。