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カッバーラでしか解けない「ヨハネの黙示録」(60)

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(60)「ノアの大洪水」の真相

 月の内部には、何が詰まっていたのだろうか?

 そこで気になるのが、木星の衛星「エウロパ」である。大きさはほとんど月と同じで、月の赤道半径1738キロに対し、エウロパは1569キロである。エウロパは、厚い氷に覆われた氷天体で、内部には氷が詰まっていると考えられ、そこに生命が存在すると唱える学者もいる。

 もし、月も木星から飛び出した氷天体なら、月の内部にも氷が詰まっていた可能性がある。それが今、無いということは、抜けたことを意味する。そして、月の地球側に核である物質が染み出している。はたして、これは何を意味しているのだろうか?

 月が何らかの理由で地球と大接近した際、「ロッシュの限界」を超えて外殻が破壊され、そこから高圧で詰まっていた水が一気に抜けてしまったのだ。その後、中心にあった核が押し流されるように滲み出し、最後に水が抜けた噴出孔を塞いだと考えられる。

 その水は地球の海と違って、灼熱の核の影響で煮えたぎる超熱水だったはずである。その中では、対流によって削り取られた岩石層や個体層が衝突しあってできた微細な砂が渦を巻いていた。

 超熱水は、絶対零度(摂氏マイナス273度)の宇宙と触れる厚い氷層に封じ込められ、超高圧化で沸騰しない状態にあった。エウロパの内部も、趙熱水の状態で対流しており、それが氷の表面に微妙な模様を生み出していると考えられる。

 紀元前2344年、地球に異常接近した月の外殻が破壊する。その瞬間、莫大な量の超熱水が地球めがけてスプラッシュした。絶対零度に触れて一気に冷えたその水は、瞬く間に地球に広大な砂漠の帯を造った。世界の砂漠地帯をパンゲア大陸に戻して検証すると、その帯は完全な一直線になる。月からもたらされた砂は、ジャングルや大河を埋め尽くし、スフィンクスを水と砂の海で一気に削り落とすほど、膨大な量だったのである。 

 この時に噴出した砂の一部は、その後、月の重力で再び引き戻され、氷殻の上に降り積もった。月のクレーターの深さは直径の大小に関係なくほとんど同じだが、これは砂の下に熱い氷層が存在するため、隕石の衝突で溶けた氷層が再び氷結して塞いでしまうからである。

 一方、地球では、ほとんど平地だったパンゲア大陸が月から降り注いだ水に沈んでしまい、人類は恐竜と共に絶滅した。空中に取り上げられたエノクの町の人々と、箱舟に乗った8人以外は、生き残った人間は皆無だった。

 最初の殺人を犯したカインは、生きたまま地上に居なければならないため、海から顔を出したアララト山に上陸したと思われる。聖書学的には、カインは死なない体のため、普通の人としては扱われないし、新世界で生まれるヨハネも、死すべき人とは別の存在とされている。だから、カインはこの8人には含まれていない。

 これが最先端の科学を用いて解き明かす「ノアの大洪水」の真相である。

 では、何が月を地球に接近させたのか? その原因も、やはり天体以外に考えられない。その星を、天体Xと称することにする。

 月は破壊寸前まで地球に異常接近したが、すぐに引き離されている。月の裏には10キロもの張り出しがあるが、それこそ、天体が月を振り回し、最後に引っ張り離した証拠であり、天体Xはそれができるほど巨大であったということである。

 この天体Xは惑星フェイトンをも破壊した。そう考えれば、月に無数のクレーターがあることの説明がつく。天体Xは、かってフェイトンだった無数の小惑星を率いており、それらが月に衝突してクレーター群をつくったのだ。フェイトンの残骸の一部は、火星にも降り注ぎ、「フィボス」と「ダイモス」となって今も火星の周囲を回っている。

 クレーターは、月の裏に集中している。また、月の裏にもわずかとはいえ海が存在するのは、地球と別の天体が月に影響を与えた証拠である。

 その天体は、現在、太陽の裏側に姿を隠し、地球と「点対称軌道」で公転している。そのため「ケプラーの法則」が適用しない。たとえ地球が楕円軌道ボ近日点や遠日点に入っても、太陽の裏にある天体Xの姿を見ることはできない。天体Xも地球と同じ近日点や遠日点に入っているからである。

 NASAの上層部は、この惑星を「惑星ヤハウェ」というコードネームで呼んでいる。


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