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カッバーラでしか解けない「ヨハネの黙示録」(53)

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(53)「第六のラッパ」

 「6」はゲマトリアでは不完全を表し、神の一歩手前の「人」、あるいは「この世」を意味する。

 終末の日に産みの苦しみがあるとすれば、それは第6のラッパのことである。この時に一気にこの世の崩壊が始まる。そうならなければ聖数「7」の世がやってこないからである。この時、四隅に立つ殺戮の天使が動き出す。

「第六の天使がラッパを吹いた。すると、神の御前にある金の祭壇の四本の角から、一つの声が聞こえてきた。その声は、ラッパを持っている第六の天使に向かってこう言った。「大きな川、ユーフラテスのほとりに繋がれている四人の天使を放してやれ。」四人の天使は、三分の一を殺すために解き放された。」(新約聖書「ヨハネの黙示録」第9章13~15節)

 これは両義預言である。必ず2つの意味を内包している。一方では神の戦車メルカバーが本格的に動き始めることを意味し、もう一方ではルシフェルに従う天使たちが大戦争に向かって突進してくることを表している。これをそのまま地上に置き換えると、ユーフラテス川の四方から、サタンに支配されてた国々が軍を率いて集まってくることを意味する。これが人類最終戦争「ハルマゲドン」である。

「この天使たちは、その年、その月、その日、その時間のために用意されていたのである。その騎兵の数は二億、私はその数を聞いた。」(新約聖書「ヨハネの黙示録」第9章15~16節)

 2億人規模の軍隊がユーフラテス川を越えてやってくる。その目的地はイスラエルのハルメギドである。ここから世界最終戦争が幕を開ける。

 では、なぜイスラエルが攻撃されるのか? それには、嘆きの壁の上に建つ「第3神殿」が関係してくる。イスラエルにとって「ソロモン神殿」の再建は建国以来の悲願である。ところが、その場所には異教徒の建物が建っている。イスラム教の「岩のドーム」である。そこは、マホメットが昇天した場所で、メッカと並ぶイスラム教の聖地なのである。

 それと同じ場所にソロモン神殿を建てることは不可能だ。神殿を建てるには、イスラム教徒の敷地を奪い、モスクを破壊しなければならない。ユダヤ教の神殿をどうしても必要とするイスラエルは、やがてそれを実行に移すことになる。

 そうなれば最後、世界中のイスラム諸国の逆鱗に触れ、特にユーフラテス近郊のイランやイラクを激しく刺激することになる。そのイスラエル侵攻の中核となるのは、「イスラム原理主義」を掲げるイランのはずである。イスラム教徒にとって、イスラエルは地図から抹殺したい国であり、「ジハード(聖戦)」で滅ぼすしかない。

 そうかといって、核ミサイルを打ち込むわけにはいかない。なぜなら、エルサレムはイスラム教徒にとっても聖地だから、放射能で汚すわけにはいかないのである。だからどうしても戦車や武装兵による地上戦にならざるを得ない。

 イスラエルの背後には最大の援助国のアメリカがいる。こうしてアメリカとイスラム諸国は、ハルメギドで対峙しすることになり、他の国々も同盟や国益から軍隊を派兵せざるを得なくなる。

「私は幻の中で馬とそれに乗っている者たちを見たが、その様子はこうであった。彼らは、炎、紫、および硫黄の色の胸当てを着けており、馬の頭は獅子の頭のようで、口から火と煙と硫黄とを吐いていた。その口から吹く火と煙と硫黄、この三つの災いで人間の三分の一が殺された。」(新約聖書「ヨハネの黙示録」第9章17~18節)

 「馬」はヨハネの時代の戦車を意味する言葉で、ローマ軍の戦車も馬が引いていた。「硫黄の色の胸当て」は、湾岸戦争(1991年)やイラク戦争(2003年)でもアメリカ軍兵士が着用した砂漠地帯専用の黄銅色をした迷彩服のことで、彼らは同じ色に統一された軍用サックや重機で身をかためていた。この戦争で大勢の死傷者が出るのは当然だが、ハルメギド以外の世界中の国々はどうなるのか?

「これらの災いに遭っても殺されずに残った人間は、自分の手で造ったものについて悔い改めず、なおも、悪霊どもや金、銀、銅、石、木それぞれで造った偶像を礼拝することをやめなかった。このような偶像は、見ることも、聞くことも、歩くこともできないものである。また彼らは人を殺すこと、まじない、みだらな行い、盗みを悔い改めなかった。」(新約聖書「ヨハネの黙示録」第9章20~21節)

 地球が滅亡の淵にある時、世界中の人々は、役にも立たない偶像を拝み続けるという。偶像には様々な意味がある。金銀も偶像なら、地位や名誉も偶像であり、利権や権威も偶像だ。ローンで買った家屋や土地への執着も偶像なら、異性やペットへの執着も偶像となる。アメリカから出てくるはずの世界政府の指導者(世界総統)を支持して従うことも、人を偶像化する行いとなる。それがヒトラーのような人間の場合、従うことは恐ろしい結果を招き寄せる。

 ヨハネは世界中の大勢の人々は、何が起きても神を認めず、悔い改めもしないことを預言している。これは自殺行為に等しい。

「私はまた、もう一人日から強い天使が、雲を身にまとい、天から降って来るのを見た。頭には虹をいただき、顔は太陽のようで、足は火の柱のようであり、手には開いた小さな巻物を持っていた。そして、右足で海を、左足で地を踏まえて、獅子が吠えるような大声で叫んだ。天使が叫んだとき、七つの雷がそれぞれの声で語った。七つの雷が語った時、私は書き留めようとした。すると、天から声があって「七つの雷が語ったことは秘めておけ。それを書き留めてはいけない」という声が聞こえた。」(新約聖書「ヨハネの黙示録」第10章1~4節)

 ヨハネが「雲を身にまとい、天から降って来る」と預言する「もう一人の力強い天使」は誰のことか? これまでの天使は、天空を飛翔したりラッパを鳴らしたが、この天使だけは天から降りてくる。その目的は、地球を神に奉納することで、イエス・キリストの再降臨の道を備えるためである。そのような大役を担う「力強い天使」は、天使長ミカエル以外には考えられない。

 「右足で海を、左足で地を踏まえ」には、7つの海と7つの大陸を結び固めることが示唆されている。それが地球を神に奉納することなのだ。「七つの雷」は7人の天使のことで、神はその天使たちが語った内容の詳細を記すことを禁じた。だからヨハネも黙示録に内容を記さなかった。

 


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