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世界皇帝の死(41)

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(41)秘密結社の中の結社・・・・イルミナティ誕生

 イルミナティは秘密結社フリーメーソンに中枢に巣くう秘密組織だ。つまり、秘密結社の中の秘密結社である。

 イルミナティを創設したのは、1776年、弱冠28歳、ドイツ、イエズス会の神学者アダム・ヴァイスハウプトである。

 旧態依然とした神学に疑問を抱いていた彼は、「イルミネィション(啓明)によって、人格、霊性を高める」ことを主張し、思想結社イルミナティを結成した。

「人間は誰もが王になれる」と反キリスト教、反王政を主張。そのため政府から1784年、85年と2度の活動禁止令が下された。しかし、その前に彼は巧みに生き残りの手を打っていた。

「1782年7月16日、ヴァイスハウプトは、ウイルヘルムスバード会議でフリーメーソンとイルミナティを正式に結び付けた。

結果として、この結合組織はヨーロッパにおいて最大権力を有する人物を含んで、300万人以上ものメンバーを抱えるようになった。ヴァイスハウプトは、思想を体系化する能力と組織化能力を備えていたから、この組織にとっての理想的な表看板だった」(マリンズ著「カナンの呪い」)

「フリーメーソンは、改装、国家、宗教を超えたすべての人々を管理し、際立った強制力なしに彼らを支配し、強い絆で団結させ、熱意をもって共通の思想を広げようと彼らを鼓舞すると同時に、極めて密かに、精力的に、世界中で明確な一つの目的の方向に、彼らを導かなければならない。そして、その思想は、秘密組織の緊密な関係によって、形成されていくことになる」(1765年、ミュンヘン。バルエルによる引用)

 さすが、アダム・ヴァイスハウプトである。メーソンの本質を実に的確にとらえている。ヴァイスハウプトは、ただの夢見る理想主義者ではなかった。世界権力のためのその計画はヨーロッパの銀行家などに支援されていた」(マリンズ氏)

 彼の背後には数多くのユダヤ銀行家が控えていた。その中で最も巨大な支援者がロスチャイルド財閥だった。

 さらに、多くの王族、大富豪、知識人たちも続々と加盟してきた。彼らはヴァイスハウプトの描く世界支配の野望に魅了されたのだ。支配とは、すなわち収奪である。その分け前に与ろうというわけである。

「だが、彼らの背後には別の組織が控えていて、それは「見えざる一団」あるいは「未知の上位者」と呼ばれた。最高評議会とみなされている集団である。そして、フリーメーソンとイルミナティは、最初から、次のような明確な未来プログラムの下で結合したのである。

①既成秩序の廃止

②各国政府の廃止

③私有財産の廃止

④遺産相続の廃止

⑤愛国主義の廃止

⑥全宗教の廃止

⑦家族の廃止

⑧道徳の廃止

⑨教育の廃止

⑩世界政府樹立

 これが彼らの目指す理想社会、すなわち新世界秩序(NWO)である。

 ユダヤ教徒は、異教徒をゴイム(獣)とみなしている。ここには人権思想、民主思想もカケラも存在しない。NWOは奴隷社会以下である。奴隷制は、一応、奴隷も人間とみなしている。しかし彼らは、端から人間を家畜として管理、支配するつもりなのだ。つまり、家畜社会そのものだ。どうして、このような冷酷無比な未来社会を彼らは目指しているのか? 誰でも不思議の思うはずである。同じ人間がどうしてこれほどまでに、残忍になれるのか不思議である。


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