(36)シャハン教授による「神武=モーセ」説
杣「シャハン教授の本によると、神武と言う名前はヘブライ語の「モーセ」から来ていると言っている。モーセの事を「シェ・モー」と言うわけですが、エフライム人は「シェ」が発音できないので「セモー」になる。その「セ」を英字の「Z]で発音すると「ゼモー」になって、それがさらに「ジンム=神武」になったという」
飛鳥「面白いですね。その変化をもう少し詳細に言うと、「ゼ・ムー」→「ゼン・ムー」→「ジン・ムー」じゃないですか」
杣「神武とは「モーセ」の名前の事であり、モーセ本人と区別するため「天皇」と言う称号を後に付けたという」
飛鳥「モーセの子孫は行方不明とされ、何処に行ったか分からない。しかし、日本の天皇家がモーセの血を引く者となると、重要な意味を持ってくる。特に南朝系の天皇家は間違いなくイスラエル10支族の中のレビ族だと思う。レビはレビでも、レビの中のレビ。だって、三種の神器を持っているわけだから」
杣「そうですね。モーセの家系と言うことになりますね」
飛鳥「モーセの一族のバリバリの直系が南朝系であり、北朝系はおそらく兄のアロンの系統です。どちらもレビの血統。勿論、北王国イスラエルの王家だったエフライム族も当然、天皇家に関係していると思う。ただ、途中で継体天皇と先代の武烈天皇との間で血統が断絶している。この時に何かがあった。詳しくは分からないけど、おもしろいことに、それ以前の天皇家は戦う天皇だったのに、継体天皇以後は神事を行う天皇に変わってしまう。ところが、ここで1つ問題がある。神殿職に就く前、レビ族は勇猛で戦いをいとわない戦士の一族でした。旧約聖書にも、
「シメオンとレビは似た兄弟。彼らの剣は暴力の道具。私の魂よ、彼らの謀議に加わるな。私の心よ、彼らの仲間に連なるな。彼らは怒りのママに人を殺し、思うが儘に雄牛の足の筋を切った。呪われ予、彼らの怒りは激しく憤りは甚だしい故に。私は彼らをヤコブの間に分け、イスラエルの間に散らす」(「創世記」第49章5~7節)とある。
同様に、レビ族のモーセも出エジプトの前はエジプト人を殴り殺した。出エジプトの後も、カナン信仰の際に無数の異民族を血祭いにあげている。ここで騎馬民族の話をすると、イスラエルも騎馬民族です。特にダビデ王の騎馬戦車は当時から知られていたし、アッシリアやバビロニアと騎馬で戦っている。気宇だいなユーラシア大陸を駆け巡った「スキタイ」を例に出すまでもなく、騎馬民族の特徴は、勢力拡大の際、兄が弟に領土を譲っていく。それが正しければ、同族による「国譲り」は、物部系の兄から、秦氏系の弟に国を譲ったことになる。兄アロンの一族から、弟モーセの一族に領土を譲った図式になる。
神武天皇の正式な名は「カム・ヤマト・イワレ・ビコ・スメラ・ミコト」で、ユダヤ人研究家ヨセフ・アイデルバーグは、ヘブライ語の方言アラム語に聞こえると言っている。意味は「サマリアの王、ヤハウェのヘブル民族の高尚な創設者」となるという。
サマリアとは北イスラエル王国の事です。サマリアの嘔吐はエフライム族を指す。又ユダヤ人ジェフ・メルニックは「カム・ヤマト・イワレ・ビコ・スメラ・ミコト」は「ヤ・ゥマトの創設者はヘブライ人で、その王国サマリアから渡来した」と聞こえるという。一方、ユダヤ教のラビ、サミュエル・グリーンバーグは、「帝」の「ミ」はヘブライ語の「FROM=から」で、昔は「ミガド」と発音したことから、「ガド族出身」と言う意味になり、皇室のルーツがガド族と主張している。韓国の国策で否定された「任那日本府」だが、任那は「ミ・マナセ=マナセ族の出自」と解することができる。「日本」「ジャパン」も、ガド族の「ゼポン」から来たとされる。ユダヤはゼを発音しないため、「ゼポン→ジェポン→ジャポン→ニッポン」に変じたとグリーンバーグは主張している。そこで気になるのが籠神社から神武を迎えに行った「倭宿祢」の存在です。宿祢は普通「武内宿祢」として知られている」