(35)世界を二分させたトランプという現象
これからは、飛鳥昭雄氏の講演であり、最後のトリとなる。飛鳥氏は、サイエンスエンターテイナーの肩書を持ち、裏天皇から「日本の秘密を解き明かしてもよい」というお墨付きを得た唯一の人物である。飛鳥氏の語ることは世の中の通説とは真逆のことを言っているように思われている。(しかし、私は真実を言っていると思える。)
トランプが出てきて、アメリカが二分されて大変なことになっている。ニューヨーク・タイムズもワシントンポストも反トランプで、ハリウッドスター、セレブと言った高収入、高所得の方々、日本でもテレビなどでトランプに罵詈雑言を浴びせている。本当にトランプはそれほど馬鹿なのか?
言えることは見かけと現実は逆であるということである。アメリカが二分され、EUが二分され、世界的な規模で分裂があるのでトランプが出てきたという事実から目を背けてはならない。トランプ現象は、時代の流れで、仮にトランプが暗殺されても、もう止まらない、必然的なものである。
トランプは、北朝鮮にしてもシリアにしても180度方針を変えたといわれているが嘘である。全く変えていない。トランプのすさまじいところは、旧来のマスメデイアを使わない初めての大統領なのである。ツイッターを使う大統領は今までいなかった。おかげで旧メデイアは蚊帳の外に置かれ、飛ぶ鳥落とす勢いだったころを思うと、目も当てられない扱いである。つまり、古いメデイア、巨大メデイアはもういらないという時代に入ったのである。SNSが駆逐し始めた。そういう現象の中でトランプが出てきたのである。従来のヒラリーたちの陣営、今までのアメリカの中で肥え太ってきたセレブ達も噛みついている。
トランプはビジネスマンで政治家ではないということである。これも初めてである。要はビジネスマンが大統領になった。ビジネスマンとして割り切ったら、彼がやっていることはすべてわかってくる。
ニューヨークのウォール街で1%の支配に対して99%が反旗を翻したストライキは、公園の中に陣取ってまでやっていた。いわゆるブルーカラーといわれる白人層が悲鳴を上げて、ヒラリーとかオバマの流れでは何も変わらないという叫びの中でトランプが出てきた。
トランプはロシアの助けを受けていたと言っていた。あれは嘘である。ロシアがトランプを援助していたのである。書き方で全然違うのである。トランプがイスラム教徒を宗教差別している。これも違う。トランプはイスラム教徒のテロリストを差別しているのである。だから、アメリカに入れさせない。要は、トランプに権威や権利を無茶苦茶にされたくないマスコミが情報を都合よくコントロールしている。日本のメスメデイアは右へ倣えであり、アメリカと同じことをやっている。だから、トランプと言うのはおかしい、頭が悪い、そううちに本当の政治に気付くだろうと、叫んでいる。
トランプはビジネスマンであり、ストレートで本当のことを言う。今までの政治家は八方美人だった。あちらの顔を立て、こちらの顔を立て、最後はウニャムニャで結局何もしない。オバマがいい例である。みんなは、オバマはすごくいい人だと思っている。広島にも来たし、人間的にもよくできている。オバマは「核なき世界」と言ったが、何も変わっていない。かえって核が拡張したくらいである。でもノーベル平和賞をもらっている以上、最後の穴埋めのために日本に来た。その広島で平和のメッセージを出す。ああ、やはりノーベル平和賞を得る人物だけのことはあると皆が思う。でも、何もしなかった。
トランプは、ストレートに言ってしまう。いいも悪いも含めて裏表がない。SNSを優先する大統領は史上初めてである。本音を言う大統領も初めてである。
トランプという男を現象と捉えれば、一つの大きな時代のうねり、結節点というか、変革点というか、いまそういう時代に差し掛かっている。新旧が激しく入れ替わる中、必ず絶滅種は滅びる。そう思うと、いろいろなことが先に見えてくる。