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世界と日本で起きている本当の事(33)

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(33)今も中国では秘密結社は非合法組織とされている!

 洪門(ホンメン)も青幇(チンパン)も一つの生命体のような組織である。ところが、1949年、毛沢東が中華人民共和国を建国した時に、共産党以外の組織を非合法とした。つまり、公式的には中国大陸には洪門も青幇もいないのである。隠れた存在になった。世界の洪門は1つに統一され、ワールド洪門アソシエーション(世界洪門協会)となり、本部はハワイのホノルルにある。世界洪門協会が1つの決定をすれば、洪門が全て従うことになっているのだが、大陸の洪門とは全く関係が取れていない。青幇も同じである。大陸の中国国内の洪門と青幇がどういう動きをしているのか、非常に分かりにくいのである。

 ただ、ここで大切なことが1つある。中国には今、中央政治局常務委員会の7人、チャイナセブンがいる。3人の太子党と、2人の共産党青年団、2人の江沢民派または上海幇とか上海閥と呼ばれる人たちである。上海幇の実態は、吉林幇(ジーリンパン)である。これは洪門である。吉林幇は吉林省の幇である。江沢民は若いころ、吉林省にいた。かって江沢民が国家主席だった時代に副総理だったのが李嵐清である。李嵐清も同じように吉林省で江沢民の下にいた。この時、吉林省で吉林幇と言う洪門の組織が作られた。この吉林幇のメンバーに間違いないと考えられるのが、チャイナセブンのナンバースリーに位置する張徳江である。彼は、一般的に江沢民派あるいは上海閥とか上海幇と言われているが、もともとは吉林幇のナンバーワンである。彼は、30歳過ぎてから、平壌に留学し、金日成総合大学で学んでいる。金正日が訪中した時や、江沢民が金日成に会ったとき、通訳したのが張徳江である。金正日が金正恩を連れて中国にやって来たときの通訳も張徳江だった。そして、吉林省の裏で北朝鮮とつながっているのが吉林幇である。この吉林幇のことが分からないと、北朝鮮と中国との関係を見通すことはできない。

 北朝鮮は、石炭を中国に輸出していたが、安保理決議に基づき中国は輸入を停止した。ところが、中国の税関総署の発表では、輸出入統計月報で北朝鮮との貿易総額が増えていた。つまり、吉林幇とそこに繋がっている瀋陽軍区の力である。吉林幇のコントロール下にある瀋陽軍区を党中央の手に取り戻そうとしているが成功していないという。軍区改編の問題は蘭州軍区の房蜂輝参謀総長の問題もあり、簡単ではない。ちなみに房蜂輝は、4月の習近平訪米の時に同行している。トランプとの会談にも同席している。

 現在の北方戦区、旧瀋陽軍区と北朝鮮とは、血統的にも関係が深い。そして、吉林省の朝鮮民族自治区もまた北朝鮮と密接な関係にある。党中央や中央政府のコントロールから完全に外れているのである。


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