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「リッチスタン」とは何か(26)

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(26)「スイスリークス事件」「パナマ文書事件」漏洩の黒幕

 2007年、イギリス金融大手のグローバルバンク「HSBCホールディングス」のスイス支店にあるプライベートバンキング部門から、スーパーリッチの顧客リストが漏洩した。IT担当のエルベ・ファルチアニが機密ファイルを盗んだのである。ファルチアニはそれをフランス政府に提出し、当局の脱税摘発のために活用された。その後、2010年に他国とデータが共有され、「ICIJ(国際調査報道ジャーナリスト連合)」が問題のリストをフランスの「ル・モンド」紙から入手した。

 2015年2月8日、ICIJは45社を超える顧客名を世界中のメディアに提供し、HSBCが200か国以上の顧客の合法的脱税を幇助したと公表した。判明しているだけで、顧客の口座残高は12兆~14兆円に上る。世界中の人々の共通する意識は、税金を納めずタックス・ヘイブンを利用するスーパーリッチは悪党で、彼らに鉄槌を与えたファルチアニは英雄である。HSBCホールディングスは「巨額脱税幇助」で世間から責められるのは当然としても、スイス当局がファルチアニをデータ窃盗の容疑で起訴するのは反対とする。しかし、ファルチアニ自身は、莫大な金目当てでデータを盗み出した男で、データの信頼性が疑われ、売却に失敗した結果、仕方なく欧州各国の当局へ情報を提供したに過ぎない。金がダメなら売名行為で生きていこうという男である。(英雄の資格はない)

 顧客リストには世界的企業の役員、政治家、王族、プロスポーツ選手、アーティスト、投資家などのスーパーリッチがリストアップされていた。この事件を「スイスリークス事件」と言う。これらはスーパーリッチを超える存在がその仕掛けの背後にいる。例えば、HSBCホールディングスだが、イギリスの統治下にあった頃の香港に創設された「香港上海銀行」が前身である。アヘン戦争で莫大な利益を得たアーサー・サッスーンで、そこから発達派生したのがHSBCホールディングスである。そして、アーサー・サッスーンはロスチャイルド一族の一人だった。

 そんな中、今度は「パナマ文書」が暴露された。2015年、ドイツの「南ドイツ新聞」紙にデータが流され、ICIJにも送られた。元はパナマの「モサック・フォンセカ法律事務所」が作成した機密文書で、1970年代から作成され、その総数は1150万件とされる。

 興味深いことに「ウィキリークス」はパナマ文書の流出にはアメリカ政府が関与していることを公表している。「アメリカ国際開発庁」とジョージ・ソロスが関わっていると暴露したのである。ソロスはハンガリーのユダヤ人の一族で、ロスチャイルドと同じアシュケナジー系ユダヤである。さらに言えば、ICIJの本部はワシントンD・Cにあり、NSA絡みの職員・記者が入り込んでいる。

 スーパーリッチは必ずしもアシュケナジー系ユダヤばかりではない。同じ白人でもアングロサクソンなども異教徒である。ロスチャイルドもロックフェラーもユダヤ教徒の為、真のリッチスタン王国にアシュケナジー系ユダヤ以外の異教徒を加える気は毛頭ない。つまり、スーパーリッチの多くは、ロスチャイルドの真似をする新興富裕層にすぎ、彼らは99%の非支配層上位にいるだけの奴隷階級に過ぎない。彼らの資金はすべて、最終的にロスチャイルドが合法的手段で吸い尽くして略奪する。

 その仕組みは、世界中の人々に合法的脱税をするスーパーリッチを暴露して悪玉にし、それを回避できる唯一の国をアメリカと思わせる。つまり、莫大なスーパーリッチの金がアメリカに流れ込んでくる。ところが、スーパーリッチの隠し資金が満杯になった段階で網が閉じられる。大規模なリークが行われ、アメリカ政府が、隠し資金のすべてを合法的に奪い取るのである。アメリカはその莫大な資金を使って大きな戦争を起こし、膨大な軍事兵器を軍産複合体から調達する。そのトップにいるのが、ロックフェラーであり、最終的な資金の流れがロスチャイルドへと集結する。

 日本も例外ではなく、自民党と公明党を通して、一般国民の資金が根こそぎベニスの商人に持って行かれる。その場合、ロスチャイルドが支配するIMF(国際通貨基金)が刺客に使われる。


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