(7)飛鳥秘密組織「八咫烏」
超古代アスカ王朝最後の王、ノアの持つ王権は息子のセムに継承された。セムは祭祀王メルキゼデクとしてシュメール文明の礎を築き、アブラハムを祝福し、預言者として聖任した。この時、超古代アスカ王朝の「王権」も継承されている。それは、アブラハムから息子イサク、そして孫のヤコブに受け継がれ、古代イスラエル王国の樹立へとつながっていく。サウルからダビデ、そしてソロモンと受け継がれたイスラエルの王権は、後に南北朝に分裂することで、二つに大きく分かれた。だが、北朝イスラエル王国は、アッシリア帝国に滅ぼされ、南朝ユダ王国は新バビロニア王国によって崩壊し、民は全世界へと離散した。20世紀に入り、1948年、世界に散ったユダヤ人たちが集合し、イスラエルと言う国家が誕生したものの、そこには王権が無い。神権を持った預言者によって聖任された王がいない。ユダヤ人にとって、最大の悩みは大預言者の不在だと言って過言ではない。
一方、古代イスラエル人は全世界へと散った。彼らの中には神権を持った人間もいた。預言者に導かれた古代イスラエル人の多くは、やがて日本列島へと集合する。アッシリア補因された北朝イスラエル王国の失われたイスラエル10支族やバビロン補因された南朝ユダ王国の東ユダヤ人、古代ローマ帝国によって滅ぼされたユダヤ人のエルサレム教団のほか、ディアスポラで世界中に散ったイスラエル人たちが日本に渡来してきた。彼らの末裔である現代の日本人のほとんどは忘れてしまったが、この日本こそ、極東イスラエルなのである。
国号である「大和」とはヘブライ語で「ヤマト」、すなわち神の民を意味する。世界で最も古い家柄である天皇家は古代イスラエル王国の王権を手にした一族であり、超古代アスカ王朝の正当継承者なのである。
その印がほかでもない、「八咫烏」なのである。漢波羅秘密組織「八咫烏」は、日本と言う国家が出来たときには、すでに存在していた。律令制として整備したのは聖徳太子であるが、それ以前から八咫烏は存在した。中核はユダヤ人原始キリスト教徒「秦氏」だが、受け入れたのはユダヤ人ユダヤ教徒「物部氏」である。その物部氏もまた、縄文・弥生人として日本列島に生きてきた古代イスラエル人の預言者から承認されている。極端なことを言えば、日本列島が出来た時から、既に八咫烏は存在する。八咫烏は金鵄であり、太陽に棲む三本足の烏である。彼らの居場所は太陽である。世界で唯一、太陽を象徴として自らの国旗として掲げる日本こそ、八咫烏の本拠地なのである、そもそも約束された地であるから国家の象徴は太陽とされたのである。なぜ、かくも日本列島にこだわるのか? 答えは「アスカ」である。
アスカは地球の名前である。地球に存在する唯一の超大陸パンゲアの名前である。超大陸パンゲアにあったエデンの園を追放されたアダムとエバが安住の地とした極東の地の名前である。ノアの大洪水によって超大陸パンゲアは大陸放散及び大陸移動によってバラバラとなったが、エデンの園の東「アスカ」は小さな島として残った。それが日本列島である。
日本列島そのものが「アスカ」なのである。かって追放されたアダムとエバが暮らし、預言者エノク朝廷の都は寧楽=奈良とされ、その中心は安宿=飛鳥と呼ばれたのである。ノアの箱舟から放たれた烏は最終的に戻って来なかった。烏ゆえ、太陽を目指して飛んで行った。カッバーラの象徴として名を背負った預言者たちは全世界に散るとともに、最終的に日の出る国、極東を目指した。かくして、編纂されたのが「八咫烏秘記」である。
日本列島には幾重にも渡来人の波があった。彼らの主体は古代イスラエル人である。シルクロードを通り、大陸を横断して、わざわざ極東の小さな島国にやってきたのは、預言があったからである。民を導く預言者は、それを理解していた。出エジプトにおける古代イスラエル人にとって、中東のカナンが約束の地であったように、超古代アスカ王朝の王権を持つ者にとって、日本こそ、聖別された神の国だったのである。
漢波羅秘密組織=飛鳥秘密組織「八咫烏」は基本的に古代イスラエル人のレビ族によって構成されている。彼らは祭祀を司る権能を持っており、様々な呪術を行うことが出来る。呪術と言っても、全ては天照大神、すなわちイエス・キリストの御名を持って行われる。その意味で八咫烏はイエスの弟子である。彼らの上部組織が12使徒である。八咫烏で言えば70人弟子が一般の八咫烏であり、幹部が大烏、すなわち12烏である。12使徒の上位3人、すなわちペテロとヤコブとヨハネに相当する大烏は金鵄という称号を持つ。金鵄は3人で一人の裏天皇を形成する。表天皇は歴代一人。現代で言えば今上天皇陛下である。陛下は超古代アスカ王朝の継承者であり、聖なるアスカ王なのである。八咫烏の存在意義は天皇にある。「八咫烏秘記」でいう「天王」である。この世の末まで王統を存続させる使命がある。極端なことを言えば、初代・神武天皇から大125代今上天皇に至るまで、実は一人の「天皇」なのである。本来、天皇とは「天皇霊」を身に宿した存在の事である。天にいる天照大神の御魂と一体となった「現人神」なのである。天皇陛下の言葉は天照大神の託宣であり、預言なのである。
天照大神は神道の最高神であり、その正体はイエス・キリストである。天皇陛下はイエスの預言者である。八咫烏と言う現代の12使徒を従えたヤマトの預言者である。
超古代アスカ王朝の祭司、預言者たちは紀元前から存在し、日本列島へと集合していた。歴代の天皇がイエス・キリストの預言者ならば、聖任されたのは紀元後の事である。記紀では初代・神武天皇が即位したのは紀元前660年とされるが、実際は違う。歴史的に、大和朝廷を開いたのは応神天皇である。応神天皇は渡来人であり、後に八幡神と習合した。八幡信仰を広めたのは秦氏である。ユダヤ人原始キリスト教徒にして、イエスの12使徒直系のエルサレム教団の末裔が、「八幡神」を崇拝した。八幡神=ユダヤ神であり、絶対神ヤハウェであり、イエス・キリストなのである。
騎馬民族の大王だった応神天皇は秦氏の担がれ、朝鮮半島から日本列島へと渡来し、北部九州に拠点を置いた。そこから東征し、畿内を征服して大和朝廷を開くことになるが、同時に秦氏は八幡信仰を広めていく。不思議なことに記紀編纂に秦氏が関わっているはずなのに、そこに八幡神の名はない。始めて登場するのは「続日本書紀」である。理由は、応神天皇が即位する以前、この日本は物部氏が支配していた。邪馬台国は勿論、大和朝廷が成立して以降も、当時の飛鳥秘密組織は基本的に物部氏によって構成されていた。物部氏はユダヤ人ユダヤ教徒である。そこへ、ユダヤ人原始キリスト教徒である秦氏が騎馬民族の大王を掲げてやってきた。先に来た古代イスラエル人たちを納得させるためには相当の時間が必要であり、最終的にはイエス・キリストの降臨によって解決した。神武天皇の弓先に金鵄が止まった。これを見て長髄彦の軍勢は怯んだ。なぜか、金鵄は金烏であり、八咫烏であるからである。自らの正当性を保証する八咫烏が敵側についた。錦の御旗をなくしたわけである。長髄彦率いる物部氏達はひれ伏せてしまったのである。最も、実際に降臨したのはイエス・キリストである。
応神天皇は八幡神と習合し、掲げたのは「鳩」である。八幡神の使いは鳩である。烏は鳩に勝てない。烏は陰であり、鳩は陽である。「鳥」と言う字から「一」を引けば「烏」となり、「九」を足せば「鳩」となる。烏を象徴する組織が「八咫烏」ならば、鳩を象徴する組織は「八幡鳩」である。八幡鳩なる存在はまだない。しかし、いずれ現れる。超古代アスカ王朝の王権が正当なることを証明するために、近い将来、天から降臨する。飛鳥秘密組織「八咫烏」に伝わる預言詩がこれである。
「ともに合するまで日が昇らない
烏が放たれても世に闇があり
鳩が放たれても瞬きを知らず
再び鳩が大意を持って
天に出ずる喜びの時まで」
時が来てことが成就すれば、飛鳥秘密組織の神権は天照大神へと返還され、天皇陛下は最後の使命を果たす。以後、地上は八咫烏から八幡鳩の管理下に置かれ、新しい時代が始まるのである。この国が新たに掲げる号に「飛鳥」を目にしたら、時が近いことを悟るべきである。