(7)太陽系形成論とヴェリコフスキー理論
UFOコンタクティのひとりにジョージ・アダムスキーがいる。彼は1952年11月20日アメリカのモハーベ砂漠で巨大な葉巻型UFOに遭遇し、スカウトシップと呼ばれる偵察機から降りてきた金星人とコンタクトしたという。アダムスキーは金星人と交流を続け、UFOに搭乗して他の星へと旅行し、その体験談を「空飛ぶ円盤実見記」にまとめて発表し、一大センセーションを巻き起こした。
しかし、実際には、金星人ではなく、当時のSF映画に登場する異星人の姿をしたアメリカ軍の兵士だった。アダムスキーが撮影した空飛ぶ円盤の写真は、全てトリックであった。アダムスキーは精妙に作られた模型を撮影していたのである。つまり、アダムスキーはアメリカ軍に利用されていたのであった。
ビッグバンにより、宇宙が生じたとする説に「ガス円盤説」が定説として掲げられている。曰く、宇宙の原初にあって、稀薄なガス状態の物質が出来た。物質は万有引力によって引き合い、大きな星が形成された。星は輝き恒星となった。恒星の周囲には重力によって物質が引き寄せられ、徐々に回転運動を始める。恒星の自転と共に、周囲の物質は公転しながら、円盤状となる。円盤状に集積したガスの中に比較的大きな固体が生まれ、その重力に周囲の物質が引き寄せられ、徐々に成長し、やがて微惑星となる。ガス円盤の中には多くの微惑星が誕生し、さらに周囲の物質を引き寄せて、大きな惑星へと成長する。こうして現在の太陽系が形成されたというのである。
天文学者達は大型コンピュータを駆使してシミュレーションを繰り返しているが、この太陽系を再現できたことは一度もない。惑星はもとより、その周囲を公転する衛星などをガス円盤説では説明できないのである。太陽系形成理論の大御所ジョージ・ウェザリルでさえ、1991年にガス円盤説を放棄している。一番の問題は、ガスが集積して微惑星ができないことにある。
小惑星は惑星から誕生したのではないか。惑星同士の衝突について神話の分析から指摘した男がいる。イマヌエル・ヴェリコフスキーである。彼は精神分析医でありながら、神話伝説に関する桁外れの知識から独自の古代天文学に関する仮説を著書「衝突する宇宙」で発表し、一大センセーションを巻き起こした。
曰く、今から約4000年前、突如、木星の表面が大爆発を起こし、そこから灼熱の彗星が誕生する。その彗星は楕円軌道を描きながら、太陽系の惑星に接近し、ついには地球にも2度もニアミスし、自転を停止させ、かつ極移動ポールシフトを引き起こした。これらの宇宙大事件は「旧約聖書」に奇跡として記されている。大預言者モーセが同胞であるイスラエル人を率いて、エジプトを脱出する際、数々の異常気象が起こり、地上が暗闇に包まれ、最終的に紅海が割れた。モーセの跡を継いだ預言者ヨシュアの時代には、太陽運行が停止し、ヨルダン河が一時、せき止められた。いずれも巨大彗星との潮汐作用が原因で地球の自転及び地軸に異常が起こった為に生じた天変地異であるとヴェリコフスキーは指摘する。
さらに、紀元前8世紀に巨大彗星は火星とニアミスし、今度は、弾き飛ばされた火星が地球に接近し、ポーリシフトを引き起こす。「旧約聖書」は、預言者イザヤの時代に起った太陽運行の異常、すなわちヒゼキヤの日時計が10度ほど逆行した奇跡として記録されている。
かくして多くの惑星と衝突を繰り返した巨大彗星は、最終的に軌道が安定し、太陽系第2番惑星、金星となったと主張する。
天文学者でないという理由で、ヴェリコフスキー理論は厳しい批判にさらされた。しかし、NASAの上層部の判断は、違っていた。と言うより、積極的にヴェリコフスキー理論を採用していたのである。パイオニア計画とボイジャー計画の探査によって、ヴェリコフスキー理論が正しいことが証明されていたからである。
ヴェリコフスキーは金星が誕生したのは木星であると述べただけだった。しかし、NASAは金星が飛び出した部分を特定することに成功した。それは木星の大赤斑である。木星の大陸に存在する超巨大火山、それが大赤斑直下に存在するのである。NASAは、この超巨大火山を「クロノス」と命名している。約4000年前、超巨大火山クロノスの大噴火によって、噴出した巨大彗星が金星なのである。NASAは巨大彗星だったころの金星を「メノラー」と言うコードネームを与えている。メノラーとはユダヤ教の七枝の燭台の事で、希望の光の象徴である。
約4500年前、大赤斑から飛び出した巨大彗星ヤハウェは、隣の軌道を公転していた惑星フェイトンに超接近し、潮汐作用により、粉々に破壊した。これらが小惑星帯となっているのだが、巨大彗星ヤハウェは今度は火星へと超接近する。火星の歪な形をした衛星フォボスとダイモスは、この時に補獲された惑星フェイトンの比較的大きな破片なのである。
巨大惑星ヤハウェはかなり太陽系を荒らしまわった。誕生当初は、長楕円軌道を持っていたが多くの惑星と軌道が交差し、その度ごとにニアミスを繰り返していたと推測されている。例えば、天王星は、太陽の黄道面に対して、地軸が約98度傾いている。その原因は巨大彗星ヤハウェがニアミスしたからである。潮汐作用により、地軸傾斜を起こしたのである。天王星は土星や木星と同じように、リンクを持っている。これも巨大彗星ヤハウェが破壊した衛星、もしくは惑星フェイトンの破片である。
さらに、問題は海王星と冥王星である。冥王星の軌道は海王星の軌道と交差している。そのために、時には、海王星よりも冥王星の方が太陽に近くなる。このことから、冥王星は海王星の衛星だったという説もある。それを遠くに飛ばしたのが巨大彗星ヤハウェだった。冥王星は約17度も公転面が傾く結果となってしまったのである。
だが、長楕円軌道もニアミスの度に徐々に変化して、最終的に落ち着いたときには、地球から見て太陽の向こう、点対称の位置をほぼ同じ速度で公転し始めたのである。
金星と反地球ヤハウェは木星から誕生した。と言うことは、地球や火星、水星も木星から生まれたと考えられる。裏NASAの研究者はそう考えている。そうなると、太陽もまた、超弩級の地殻を持った天体SOLが存在することになる。太陽の超弩級火山をNASAのコードネームは「ヴァルカヌス」と呼んでいる。
つまり、太陽から巨大惑星木星、土星、天王星、海王星が誕生し、木星から水星、金星、地球、火星が誕生したと考えるのである。ここにガス円盤説が入る余地はない。天体は天体から生まれる。これは生物と同じである。つまり、天体も生物なのである。