(55)日銀国有化で「借金帳消し」「国民は無税」
現在、日本を長きにわたって支配していた裏の権力が空白となっている。つまり、日本人が「人間牧場」から脱する千載一遇のチャンスなのである。しかし、日本人は檻から外への一歩を踏み出さない。それは、長らくハザールマフィアと、その傀儡であった日本政府や大手マスコミに洗脳されてきたからであろう。
このまま日本人が、世界の流れにも、自分たちを支配するシステムにも目を向けずにいればどうなるのか? 生活水準は下がり続け、少子化は加速し、社会保障は破綻して、日本人はじわじわと絶滅に向かっていく。
日本人絶滅のカウントダウンが既に開始されているのだ。どうしたら、その最悪のシナリオを回避できるのか? ベンジャミン氏は金融的な側面から提案している。
日本の現状を打破するのに必要な政策こそが「ジュビリー」である。ジュビリーとは、旧約聖書のレビ記に登場する。50年に一度の祝賀を指す言葉である。そして、その際に、全ての奴隷を解放して借金を免除するという習わしがあったのだ。世の中の不均衡を是正するために「資産の再配分」と「負債の帳消し」が行われたのである。このジュビリーを現代でも行うのである。
住宅ローンをはじめとする、全ての借金を一度、帳消しにするのである。日本の歴史でいえば、江戸時代まで存在した「徳政令」である。日本の為政者も何度かこの方法で窮した人民を救ってきた。因みに、明治時代以降、関東大震災や昭和恐慌と言った国難に際しても行われなかったのは、「銀行」と言う金貸しがすでに政財界を牛耳っていたからである。
債務免除と同時に行うのが「居住地解放」である。現在住んでいる家屋と土地が、住宅ローンが残っていようと、賃貸であろうと、全て自分の所有物となるのである。これも日本人は歴史上、類似した経験をしている。第2次世界大戦後にGHQの指揮下でなされた「農地改革」である。農地を政府が強制的に買い上げて小作に売り渡した政策である。そして最後が、日銀の国有化と政府紙幣の発行である。中央銀行の国有化もまた、日本は経験済みである。第2次世界大戦中に一度、日銀を国有化している。
日銀を国有化すれば政府紙幣の発行が可能となる。政府は自分でお金を発行するので、借金をする必要がない。国民から税金を取る必要もなくなる。
発行されら政府紙幣は何に使うのか? 例えば、居住地解放によって家賃収入が途絶える大家には政府紙幣でその金額を補償する。不当な方法で上場企業を支配しているハゲタカファンドから株を取り上げて、日本市場を正常化する。
これまで国民からかき集めた税金で支えていた社会保障や公共事業、国債、教育費なども政府紙幣で賄う。これらの「金融改革」をリードしていくのは、かって日本の中央省庁に存在した経済企画庁のような組織である。できる限り国民の混乱を防ぎ、インフレーションを起こさずに貨幣量を管理するのである。そこには健全な官僚組織が必要とされる。そして、それをサポートするために実業界、経済界をはじめとする各界からの有能なブレーンを置く。
混乱に対して、効果は絶大である。ハザールマフィアの搾取から解放されることにより、市場は本当の力を取り戻す。その経済価値は国民一人当たり1000万円相当になると予想される。国民が実感する生活水準は、数年以内に大幅に向上するであろう。
今、日本人を侵食している新たなマネーカーストに対抗するには、このような抜本的な政策が必要とされるのである。年々広がるマネーカーストに埋もれていき、手をこまねいてじわじわと破滅していくのも、檻から出て自らの足で歩みだすのも、全ては我々日本人の「未来への意思」次第である。