(10)米中関係正常化から始まるキッシンジャーの「忍者外交」
これからは、板垣英憲氏の講演である。
ヘンリー・アルフレッド・キッシンジャーは今年94歳になる。キッシンジャーと言うと、ニクソン政権の時に特別補佐官として米中関係を正常化のために交渉した人である。当時、ソ連と中国とは核戦争寸前の状態だった。中ソ国境に兵隊を並べて中国100万人、ソ連100万人で両方が対峙していた。放っておくと核戦争が起きる可能性があり、アメリカはこのバランスを崩そうとした。アメリカは中国に味方し、アメリカの核兵器と中国の核兵器を足せば、ソ連の核兵器に対抗できる。そのようにバランスを変えたのがキッシンジャーである。「忍者外交」の走りはキッシンジャーである。
日本も急遽、当時の田中角栄総理大臣と大平正芳外務大臣が中国に乗り込んで、日中の国交正常化を図った。これが昭和47年である。その後、日中平和友好条約を昭和53年に結ぶ。それから日本と中国の関係は徐々に良くなっていった。その大きなきっかけを作ったのが、キッシンジャーである。
キッシンジャーには隠し子のポール・アルフレッド・マナフォードと言う若い人がいる。マナフォードはウクライナのヤヌコビッチ元大統領の下で顧問をやっていて、ロシアとの関係は非常に深い。キッシンジャーが書いた「国際秩序」と言う本がある。この本の原典は2014年にキッシンジャーが英語で書いた本である。元々キッシンジャーはドイツ系のユダヤ人なので、英語が得意ではなかった。そのためアメリカ人に結構バカにされていたという。この本がきっかけで、2015年あたりから、トランプと親密になって、隠し子のポール・アルフレッド・マナフォードが大統領選挙の選挙担当に任命される。ところがあまりにもロシアとの関係が近いということで、途中で交代になる。トランプはプーチン大統領から相当な協力を受けたのではないかと言われている。本人は否定しているが、あれは本当である。スパイを疑われるのでなかなか言えないのである。
マイケル・トーマス・フリンもキッシンジャー直属の部下である。この人もある意味で忍者である。彼は北朝鮮の事が非常に詳しい。安倍首相がフロリダでトランプとゴルフをやった後、晩餐会に招かれ、その冒頭に北朝鮮のミサイルが発射された。実は、アメリカが金正恩に「撃て」と指令を出したという。フリンは、ミサイルを撃ったのを確認して、すぐにA4判のレポート用紙8枚ぐらいに書いたものを渡した。あまりにも詳し過ぎたので、「北朝鮮のスパイではないか」と疑われたという。自分の知識をひけらかした為に、首になったという。首になってもフリンはキッシンジャーの部下として活躍している。
フリンの直属の部下が2人いて、彼らは北朝鮮の担当者2人とずっと交渉をやっている。戦争をするような雰囲気を作り出しすが、戦争はしない。「カールビンソン」を出撃させたときに、トランプは司令官に「撃つなよ。撃ったら大変なことになる」と言ったという。だから、みんなチンタラやっている。なぜこのような状況で、ヤラセみたいなことをやっているのか? ここからが大事な話である。
去年の8月4日、5日ごろから巨額のマネー(4京3000兆円)が動き始めている。日本とアメリカは戦後、相互防衛援助協定(MSA)を結んだ。これに基づいて、世界銀行とIMFと一緒になって、先物取引でお金を運用する。世界銀行は頂点に「300人委員会」があって、今、その頂点に立っているのが天皇陛下であるという。最近では、エドモンド・ロスチャイルドの後任として小沢一郎氏が「300人委員会」のメンバーになったという。天皇陛下と小沢一郎氏がお金の受託者に任されて、お金を動かし始めているという。先物取引は1日500回もやるそうである。元金がかなり大きいので、1日500回も動かしていると、どんどん膨れ上がっていくらでも大きくなる。円で言うと16桁である。ゼロを16個も書かなければいけない。