(14)電気療法は鍼灸や手当療法にも通じる!
ベッカー博士の功績は、電磁波の有害警告だけではない。博士は、宇宙と生命は、電磁波によって連関している事実を解明している。すなわち、生命現象は、電磁エネルギーによる波動現象であることを突き止めた。トカゲの切断された脚の再生現象は、体細胞が万能細胞に戻り、さらに万能細胞が体細胞に変化する現象を確認、立証している。つまり、傷ついたり、病んだ臓器は、電流による周波数刺激で回復、治癒することを証明したのである。彼はそれを治療に応用することにも成功している。
ベッカー博士は、東洋に伝わる鍼灸を一種の電気療法として高く評価している。さらに「手当療法」の原理まで解明している。「治療師で自分の手を患者にかざして病気の場所や経過を診断する者がいる。彼はその手のひらからあるタイプの電磁波を出しているのだ」 さらに博士は、そのメカニズムに言及する。「治療師から出ている電磁波は、体のどこかの部分と電磁共鳴を引き起こしている。そして、治療師は返ってくる信号を感知している。治療師は戻ってくる信号によって次第に心の中に患者の体内のイメージを映像化していくのである。ちょうど核磁気映像装置(MRI)と同じメカニズムが働いているのだろう。ただし、その解像度はずっと低いものだろうが・・・」
治療師が病巣を診断できるのは、病気の組織から返ってくる信号を手のひらで感知するからである。その信号は、正常な組織のものとは異なる。それはまさに波動診断装置の基本メカニズムそのものである。
なぜ、ハンド・ヒーラーは、診断と同時に治療もできるのだろう? 「治療師によって発せられた電磁波と体内に内在する電磁的コントロールシステムとの間の、ある共鳴現象をも考慮する必要がある」「これらの電流の流れは、消えていきそうに微弱かも知れない。それにもかかわらず、体内組織の中に局所的な直流磁場を作り出す。これらの磁場は、治療師が発した周波数と合わさって、その他の荷電粒子の共鳴を導き出すことができる」(ベッカー博士)
つまり、ヒーラーは病巣に対して手のひらから、治療のための電磁波を送り込む。そして、病気組織の乱れた磁場との共鳴現象により、病巣を正常な状態にしていく。ただし、治療師が手のひらから発する周波数域は、地磁気の定常磁場と自然変化の範囲内に限られるだろう。
「治療師たちは地磁気が穏やかな時期には、より正確に診断を下し病理的にも目覚ましい治療効果を見せることができるはずである。逆に、磁気嵐の時期や、人口の高出力の磁場にさらされたり、超低周波(ELF)が周囲にあり邪魔されると、反対にその診断能力は損なわれるだろう」(ベッカー博士)
西洋医学の権威は、東洋医学を見下しがちである。鍼灸や手当など、迷信、ペテンと言下に否定する。しかし、ベッカー博士はそうではない。東洋の伝統治療に敬意を払い、その原理を考察している。ちなみに、ハンド・ヒーリングのルーツは日本である。大正8年に「霊起療法」として確立された。その手当療法が海外に伝わり、現在の隆盛を見るまでになった。だから、この手当療法は、今も「レイキ」と呼ばれている。すでに数十か国では、この自然な療法に保険も適用されている。他方、日本ではこの手当療法を行うと逮捕される。この手当療法は、最高裁で詐欺と断定され、治療師は刑法犯として逮捕、投獄されるのである。それは今も変わらない。
人体の臓器にはすべて固有周波数が存在する。病んだ臓器は、その周波数からズレた波動を発している。だから、個々の臓器の周波数を測定すれば、病んでいるか、健全か、即座にわかる。正常な周波数からズレた臓器に、正常周波数の波動を与える。そうして、共鳴により調律する。それは、ピアノの調律師が正常な音階に近づけていく作業に似ている。ベッカー博士は、鍼灸を電気治療と認識している。金属の鍼を刺すと、異常電位が放電され、正常電位に戻り、病巣組織も正常周波数に回復するのだろう。手当療法も原理は波動診断装置と同じである。