(23)株式会社アメリカを乗っ取った「ナチス」アメリカ
2018年11月30日、ジョージ・H・W・ブッシュの死が発表された。平成と同時に表舞台に登場したパパ・ブッシュは、まさに平成の終わりと共に消えた。この後、宮内庁が2019年5月1日の新天皇即位に伴う諸儀式の公式発表を行ったのは偶然ではない。昭和天皇は1989年1月7日、パパ・ブッシュの大統領就任直前、その姿を見たくないかの如く息を引き取った。そして平成天皇は、そのパパ・ブッシュの死を確認して退位をして新しい天皇が誕生した。それほどまでパパ・ブッシュの登場は世界を地獄へと変えたのである。
アメリカは南北戦争以降、旧支配者たちによって株式会社化され、1913年、FRBの設立によってドルは株式会社USAの「社債」となった。FRBを通じて奪い取ったドルを唯一の国際基軸通貨にし、世界最強の軍事力でエネルギー資源を押さえる。そしてドルを石油引換券にすることで大量発行し、その莫大な通貨発行益を吸い上げていく。これが旧支配者=ディープ・ステイトのビジネスモデルだった。
このシステムのままであれば、現在まで支配体制は継続していた可能性も高かった。事実、1930年代から1980年代までは、最も格差の少なかった時代とされているくらいなのだ。ところが1990年代以降、旧体制の支配者たちは、狂気に蝕まれ、人類の大量殺戮と人類家畜化計画を推進するようになる。なぜ、ディープ・ステイトたちが、人類を羊の如く管理してきたシステムを壊し、狂気の人工ハルマゲドンへと切り替えたのか? その答えは1980年にある。
この年、アメリカの大統領に就任したのがジョージ・H・W・ブッシュだった。平成は「ナチス」に席巻された時代だった。
「ナチス」とはディープ・ステイトたちの犯罪部門である。ディープ・ステイトという特権階級が都合のいい支配体制を作るための暴力装置である。わかりやすく言えば、支配者たちが飼っている「ヤクザ」と思えばいい。ナチスドイツの場合は、国家組織としての犯罪装置だった。その目的は、ヨーロッパを「一つの国家、一つの宗教、一人の皇帝」のもと、まとめ上げようというディープ・ステイトの構想にあった。その手段としてファシズムが選ばれ、ヨーロッパ全域をナチスの軍事力で席巻しようというものだった。ファシズムの語源はイタリア語の「ファッショ」であり、「バラバラなものを束ねる」ことから絶対的な中央管理=独裁を意味している。
この構想は失敗に終わるが、21世紀、EUという形で復活する。軍事力での支配は難しいと判断し、通貨=ユーロによる支配管理へと計画を変更したのである。
ヨーロッパを一つのまとめる構想に失敗したナチスドイツは、アメリカに拠点を移す。ナチスドイツで得た数々の人体実験、兵器開発、また旧ソ連に張り巡らせた諜報機関など、戦後、アメリカによる支配体制確立の上で欠かせない技術や情報を持っていたからである。実際、戦争末期から戦後にかけて、アメリカはナチス勢力を積極的に取り込んでいる。その中心的な受け皿となったのがCIA(中央情報局)である。その結果、CIAは二つに分裂することになる。米軍直轄のOSSとナチス残党組である。CIAの悪のイメージは、基本的に旧ナチスの残党が担っている。OSSの流れを汲むCIAは愛国者たちが集うようになる。正義のCIAと悪のCIAが存在するのである。
事実、旧OSS派のCIAには、アメリカ軍の愛国者たちが連合する。2015年以降、CIAは内部のナチス派パージに動き、熾烈な内部抗争を起こす。最大の敵が身内に存在していたのである。
ナチスに取り込まれたCIAの一部は、敗戦国の残党勢力を取り込んでいた。ナチスドイツの残党は中南米に逃し、そこで地元犯罪勢力と結託、コカイン製造だけでなく、人身売買、武器密輸などを行う。現在のドラッグカルテルの母体である。同様に、旧満州に展開していた旧日本軍は北朝鮮へと逃れて、そこで覚せい剤を製造してきた。中国共産党に敗れた蒋介石の旧国民党の一部も台湾から東南アジアの「黄金の三角地帯」でヘロイン製造を行うための犯罪者グループを形成する。
このナチス派CIAは、ナチスドイツ、旧日本軍の潜水艦を横流しして密売に協力、その見返りに自分たちの「工作」「国際謀略」に協力させてきた。
こうして国際犯罪組織を作り上げたナチス派CIAは、世界の支配者たちの各勢力からの依頼をひき受けるようになる。さらには入手した莫大なドラッグマネーをウオール街に流し、企業の買収資金なり、投資マネーとして運用、逆に違法なマネーを犯罪者ネットワークに流してマネーロンダリングに利用する。
このナチス派CIAを組織し、国際犯罪ネットワークを作ったのが、ジョージ・H・W・ブッシュなのである。公職としても1979年、CIA長官に就任、政界ではロナルド・レーガンの副大統領職にあったように、財政界の裏方で暗躍してきた。その結果、この功績をもって3代目ナチス総裁に就任するのである。因みに、2代目総裁はウィルヘルム・カナリスである。カナリスは海軍将校からドイツ国防軍の諜報機関のトップとなり、ヒトラーが間一髪で爆死を逃れた「7月20日事件」(1944年)で逮捕されている。公式には1945年5月に処刑になっているが、いわば死んだことにしてナチスの遺伝子を国外へと連れ出す役割を果たしていたのである。カナリスは、パラグアイなどの南米に潜伏していた。そのためナチスの新たな拠点となったアメリカの指揮官であるパパ・ブッシュが3代目総統に選ばれたのである。
新たな総統となったパパ・ブッシュはついに表舞台にも立つ。それだけの権力基盤を整えたからである。1989年1月30日、第41代アメリカ大統領に就任する。地獄の平成の幕開けである。